Mind mapping


あなたがビジネスパーソンであれば、「マインドマップ」という言葉を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

あるいは言葉は知らなくてもマインドマップをどこかで見たことがあるかもしれません。


マインドマップとは


マインドマップといえば、“ノート術”の1つとして書籍や雑誌などで紹介されることが多いため、ノートやメモを取るための方法やツールだと思っている方も多いと思いますが、ちょっと違います。

白い紙(やホワイトボード)とペンさえあれば、どこでもかき始めることができるとてもシンプルでパワフルな創造的思考ツールなのです。


マインドマップの生い立ち


マインドマップは1960年代に、イギリスのトニー・ブザンの手によって開発されました。

彼は小学生の時、ある出来事がきっかけで「頭がいい」とはどういうことなのか疑問を持ちました。

その後も記憶や速読について興味を持ち続け、大学に入ってからは「脳とその使い方」について学ぶことが重要であることに気づいたのです。

そして、独自に研究を重ね思考ツールとしてのマインドマップを完成させました。

日本にマインドマップが紹介されたのは、それからずっと後ですが、世界的に見ると、60年近い歴史のあるツールであることが分かります。


記憶法から生まれたマインドマップ


若き日のトニー・ブザンは記憶の不思議に取り憑かれ、自身の記憶力を鍛えると同時に記憶法の研究にも没頭しました。

そこから生まれたのがマインドマップであり、初期のマインドマップは「記憶法」として開発されたのです。

このことを知っている方はあまりいないと思いますが、他のツールやフレームワークとの違いは、マインドマップのベースには「記憶法」があるという点です。



記憶力は誰でも高められる


人間の記憶技術の向上をテーマとした、世界記憶力選手権(World Memory Championships)というものがあり、創設者の一人がマインドマップの開発者であるトニー・ブザンです。

世界記憶力選手権(World Memory Championships)


Wikipediaに掲載されている世界記録を見ると、以下のような信じられない記録が並んでいます。

1時間で3029桁の数字を記憶

単語の羅列を15分で300語記憶


トニー・ブザンは記憶に関する著書の中で次のように書いています。


記憶力は心がけひとつで決まる。

つまり、「誰もが持つ能力を使うかどうか」という個人の選択の問題なのだ。

出典:マインドマップ記憶術


「歳だから記憶力が下がるものだ」と諦めて、脳を使うことをやめてしまえば、記憶力が低下してしまうのは当たり前ですよね。



マインドマップに込められたアイデア


誰でも学生時代に、単語を語呂合わせで覚えたり、紙に絵や図をかいたりして暗記した経験があるのではないでしょうか?

やっていることは多少違っていても、そのベースにあるのは、「イメージの活用」「連想による関連づけ」であり、その2つが記憶力を高めるための基本的な考え方となるのです。

それらを最大限に活用するための工夫がマインドマップには詰まっています。

世の中にはオリジナルから派生したマインドマップに似て非なるマップがたくさんありますが、オリジナルのマインドマップには記憶するためのアイデアが詰まっていることをぜひ覚えておきましょう。


以下の動画では、「本物のマインドマップ」がなぜあのようなカタチになっているか、開発者であるトニー・ブザン氏本人が語っています。



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